店主のブログ
新潟日報夕刊「晴雨計」に連載しています(14) 「新米入荷しました」
日本で唯一の”佐渡ヶ島専門居酒屋”「佐渡の酒と肴 だっちゃ」
店主の喜多村さやかです。
こんにちは☆
2011年8月5日より、毎週金曜日、
新潟日報夕刊「晴雨計」欄にて、半年の連載をさせていただいております。
佐渡には新潟日報夕刊が配達されませんので、佐渡の方にも読んでいただきたくて、新潟日報さんに許可をいただいて記事を公開しております。
新米もだいぶ出回っておりますが、おいしいお米がうれしいシーズンです。
お店での出来事を書くので、少し時期が遅れてしまいます。
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※「喜多村」はビジネスネームです。地元紙なので本名で書いてます。
佐渡米は、20年連続特Aを誇る、魚沼に隠れて見えないけれども高級ブランド米。
佐渡は、今年6月、先進国初の「世界農業遺産(GIAHS)」に認定されました。
「世界農業遺産(GIAHS)」は2002(平成14)年に始まり、国際連合食糧農業機関(FAO)という機関が認定しています。
伝統的な農業や文化風習・生物多様性の保全を目的にしており、今年は佐渡ヶ島と能登が「先進国初認定!」されました。
佐渡と能登はとても環境が似ているようなので、双子みたいで楽しいです。
■農林水産省/特集1 世界農業遺産(2)トキと暮らす郷づくり
佐渡の農業が育む生物多様性
トキが棲める豊かな生態系を維持した里山と、生物多様性を保全する農業の姿が認められ、「トキと暮らす郷づくり」を進める佐渡の里山が世界農業遺産に認定されました。(中略)
豊かな生態系
今回、世界農業遺産に認定された佐渡はひとつの島としては珍しく、1,000m級の山々が連なる山脈をもつ島です。山や深い森がもたらす恵みは大きく、トキが野生復帰できる豊かな生態系が維持されています。また、トキのエサ場となる水田など佐渡の農業は、金山の歴史と深く関わることにより生物多様性も保全されました。
■ ジアス(GIAHS:世界農業遺産)[佐渡市ホームページ]
佐渡がジアスに認定された理由
●農業生産システムに「朱鷺と暮らす郷づくり認証制度」を導入し、消費者と連携しながら島全体へ拡げていること。
●生物多様性保全型農業と農業経済が連携し、持続的な環境保全体制を構築していること。
●佐渡金山が風景と文化に大きな影響を与え、生物多様性と農業生産活動をはぐくむことによって、農村コミュニティを保全してきたこと。
キーワードは、「生物多様性保全型農業」です。
これが保全されていること、そしてそれを啓蒙していることが評価されたみたいです。
認定のニュースを見たときには「先進国の中で、認定されるくらい大自然に恵まれたド田舎ってことだなー」と、佐渡出身者で笑いつつも誇りに思ったものです。
実際には、「朱鷺と暮らす郷づくり認証制度(通称:朱鷺認証米制度)」自体は最近、2008年から始まった新しい制度なのですが、それ以前から地域環境が良かったってことなんですよね~多分。
朱鷺認証米は従来の5割以上の減農薬・減化学肥料を基本としていますが、認証米はまだ、全収量のわずか7%。
減農薬・減肥料って、とても手間がかかって大変なんですって。
そのほかに、「エコファーマー」の認定を受けたり、動植物が生きていけるようにいろんな工夫をした田んぼにしたりと、いろんな条件をクリアしないと認証されません。
大変そうだけど、手間がかかったお米のほうがおいしいことは、北海道や栃木のお米も証明しているからなぁ。
「平成20年産米より99%以上の面積で農薬・化学肥料を3割削減したコシヒカリの生産に取り組んでいます。」とのことですので、朱鷺認証米以外のお米も安全・安心と生物多様性保全農業を目指して市がバックアップしているようです。
完全無農薬・無化学肥料への取り組みをしている農家さんもありますし、地形が多様な佐渡島内では、それぞれの農家さんが独自の工夫で安全でおいしいお米を作っています。
だっちゃに来れない遠くにお住まいの皆さんも、このマークを目印に、佐渡のお米を見かけたらご購入くださいね。
三越とかの素敵なデパート、JAなんかで売っているみたいです。
都内では、先日遊びに行った、日本一のお米屋さん「スズノブ」さんでも取り扱っています。
ちゃちゃっと検索すると通販でも買えます。
1キロにつき1円、朱鷺の野生復帰に寄付されます。
ちなみに、だっちゃのお米は朱鷺認証米のことが多いですが、おいしいお米の噂を聞きつけては、島内のあちらこちらから入手しているので、認証を受けていない農家さん・お米の場合もあります。
すべて、農業に真剣に取り組む、「これがうまいんだ」と自信を持って販売している「顔の見える農家さん」から購入した、安心・安全・おいしいお米です。
関連リンク:
■6. 朱鷺と暮らす郷づくり認証制度 | 「トキと共生する島」佐渡の農業農村整備 -“餌場づくり”から“トキと暮らす水田”へ - ―宮里 圭一 | Seneca 21st
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