店主のブログ
新潟日報夕刊「晴雨計」に連載しています(18) 「漁師じゃなくて、教師です」
日本で唯一の”佐渡ヶ島専門居酒屋”「佐渡の酒と肴 だっちゃ」
店主の喜多村さやかです。
こんにちは☆
2011年8月5日より、毎週金曜日、
新潟日報夕刊「晴雨計」欄にて、半年の連載をさせていただいております。
佐渡には新潟日報夕刊が配達されませんので、佐渡の方にも読んでいただきたくて、新潟日報さんに許可をいただいて記事を公開しております。
佐渡ヶ島のお魚の、特徴について書いてみました。
※「喜多村」はビジネスネームです。地元紙なので本名で書いてます。
ほんっとにね、大方の人がね、佐渡が小さいと思ってるわけですよ。
ご飯を出したら、平野部があることに驚かれ。
父が教師だと言えば、高校が5つもあることに驚かれ。
伏流水がうまいと言えば、山の最高峰が高尾山より高いことに驚かれる。
佐渡ヶ島認知アップ委員会の委員長なので、正しい佐渡知識の普及に勤しんでおります。
「佐渡の魚」を謳った店なので、お客さまは郷土色を欲しています。
佐渡らしい魚はどれですかと、わくわくしながら質問されるお客さまもいらっしゃいますが、ほんっと申し訳ないことに、佐渡には、おおむね「みなさんが知っている魚」しかありません。
佐渡は、独立して明日から勝手にやってくれと言われたとしたら、それが出来てしまう島です。
おおむね、何でもとれます。食事には困りません。
その代わり、珍しいすごいもの、は、ありません。
実際には、「ツツモチ」だの「タイザメ」だの「シイラ」だの「マンボウ」だのと、地元では見かけて、島外には出荷されないお魚が、ないことはないです。
珍しいけれども、「お客さま用」ではない魚。
珍しいけれども、「足が速くて地元でしか食べられない」魚。
「知名度として大衆的ではないので、売れないと判断され、出荷されない」お魚。
だっちゃでは、「佐渡ヶ島の”地の魚”」を食べて欲しいのでこうしたお魚もお願いして仕入れることがあるのですが、それらのお魚の水揚げ量は、そんなに多くはありません。
「ほら、佐渡の魚は珍しいでしょう!」と自慢できるほど、たくさん揚がらないのです。
まさに珍魚だね。
こんな話は、佐渡に限らず、どこの島国、どこの港町でもある話だと思います。
離島の祭典「アイランダー2011」に視察に行ったけど、どこも素材は似たり寄ったりだったもの。
加工方法が違ったり、食べ方が違ったり、そういうことはあるけれども。
特定の地域だけ、魚の種類が決定的に違う、そこにしかない「ご当地魚」というのは、日本にはないんじゃないかなぁ。海、繋がってるものね。
他の地域でも水揚げされるけれども、うちのが一番おいしい。
どの地方の方も、みんなきっと、そう思っていると思います。
余談ですが、知名度のないお魚や、釣りで嫌われる魚は、お店で売りにくいんですよね~。
お魚の知名度があれば、黙っていても注文が入るわけで、それが「世間で人気のお魚」です。
世間で人気のお魚は、売りやすいから、どこの店にも置いてある。
知名度のない魚を売るのは、きちんとお客さまに説明できる、接客できるお店でなければ、難しいでしょう。
お客さまは、知らないものは注文できないからです。
ちなみに、釣りで嫌われる魚は、お客さまは馬鹿にして食べようとしませんが、そんなお客さまにうまづらの肝醤油刺しを食べさせて「うまい」と言わせるのが大好きな店主です(笑)
「捨てる(リリースする)魚だ」と聞いたことがあると、食わず嫌いになってしまうのでしょうね。
カワハギの肝醤油刺身なんて、いっぱしのお店で食べたらすごい高級品なんだけどなぁ。
東京メトロ浅草駅改札から徒歩20歩! 佐渡6蔵の地酒が揃う、日本で唯一の佐渡ヶ島専門居酒屋です。 東京メトロ銀座線・浅草駅、松屋百貨店側改札から斜め左方向に徒歩20歩。「浅草”地下街”」にあります。地上にはないのでご注意下さいね! 【電話】 03(3844)4255 佐渡ヶ島情報も満載!各種媒体で情報発信しています。 |