店主のブログ
天領盃酒造さんの仕込み見学に行ってきました!(1) - 天領盃酒造
日本で唯一の”佐渡ヶ島専門居酒屋”「佐渡の酒と肴 だっちゃ」
店主の喜多村さやかです。
こんにちは☆
天領盃のみなさん。これは昨年夏の写真ですが~。
左から、糸魚川出身の市橋杜氏、「酒造機器の神様」佐々木専務、跡取り息子で営業のホープ柴田くん。
3月の佐渡ヶ島訪問の目玉は、天領盃酒造さんの仕込み視察でした!
天領盃は、私の実家から徒歩圏にある、「うちの地元」の酒蔵です。
もとは柴田酒造(明治28年創業)と高橋酒造(江戸中期創業)が昭和40年に合併し、その後、最新の製造設備を導入して「佐渡銘醸株式会社」となりました。
「日本で最初にコンピューター化した蔵」「日本酒の蔵の近代化第1号」といわれていて、近代的な、徹底管理された清潔な作業場で安全なお酒が作られています。
「コンピューター化」というと、昔ながらの「体力と技と勘で作る酒」に愛着のある人たちには、ちょっとウケが悪いようです…。
でも、実際に蔵を見せていただくと、そんなふうにはぜんぜん思いませんよ。
ちゃんと杜氏さんもいて、機械を使いながらも、経験と勘で米や麹と対話をしながら、蔵人が手作業で酒造りをしています。
また、天領盃は「日本で最初に」コンピュータ化した近代的な蔵ですが、現在では多くの蔵がコンピューター管理や機械化を行っています。
「頑固にこだわって作る日本酒」のイメージを全面に押し出すために、PR用の写真に手作業で麹菌を振る蔵人や古い蔵の外観を載せているだけ、というのが実態なのではないでしょうか。
(もちろん、零細の小さな酒蔵では、設備投資ができないという事情で昔ながらの酒造りをせざるを得ない蔵もありますし、こだわり・ウリとして手作りの酒を作り続ける蔵もあります)。
酒造機器の開発者・技術者として、日本中の蔵を渡り歩いた佐々木専務。
「おれは全国の蔵のことを知りすぎているから、みんなおれのことを”早く死ねばいいのに”と思っているに違いない」と冗談を飛ばす、「知りすぎた男」です(笑)。
その佐々木専務が、お話をお伺いするたびに、繰り返しおっしゃいます。
機械による徹底した管理は、”人の口に入るもの”の安全・安心を担保するため。
「酒造りの仕事は、酵母がする。酒は菌が作るものだから、余計なものが混じらないよう、人の手でできるだけ触らない。清潔を保ち、管理を徹底して、酵母の働きを助けるのが人間の役目」
機械化されていない前時代的な酒造りが普通だった昔、火を扱う体力仕事の中で、蔵人が命を落とすことも珍しくなかったといいます。
天領盃さんの機械化は、酒を量産して儲けようとか、そういうことではないのです。
両津近辺は、昔は「酒といったら天領盃」だったのですが、残念ながら今は民事再生法により経営再建中。
天領盃の前身である「佐渡銘醸」という会社はなくなってしまいましたが、名古屋の関谷酒造さんと、富乃宝山で有名な焼酎メーカー・西酒造さんが支援を名乗り出てくださって、蔵人の入れ替えやリストラもなく、昔と変わらぬこだわりの「佐渡の酒造り」を続けています。
三越のオリジナルブランド「四季膳処」の贈答用日本酒は、天領盃のお酒です。
すばらしいお酒です、詳細は是非、過去記事をお読み下さい。
さて、長くなりそうなので、蔵の様子はまた改めて。
東京メトロ浅草駅改札から徒歩20歩! 佐渡6蔵の地酒が揃う、日本で唯一の佐渡ヶ島専門居酒屋です。 東京メトロ銀座線・浅草駅、松屋百貨店側改札から斜め左方向に徒歩20歩。「浅草”地下街”」にあります。地上にはないのでご注意下さいね! 【電話】 03(3844)4255 佐渡ヶ島情報も満載!各種媒体で情報発信しています。 |
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