店主のブログ

2011年11月10日

新潟日報夕刊「晴雨計」に連載しています(9) 「ふるさとを思う心」

こんにちは☆
日本で唯一の”佐渡ヶ島専門居酒屋”「佐渡の酒と肴 だっちゃ」
店主の喜多村さやかです。

2011年8月5日より、毎週金曜日、
新潟日報夕刊「晴雨計」欄にて、半年の連載をさせていただいております。

だっちゃを営業して2年。
実感として思った「ふるさとを思う心の芽生え」について書きました。

新潟日報「晴雨計」10月7日 「ふるさとを思う心」

$佐渡の酒と肴 だっちゃ 女店主SaYaの営業日誌-ふるさとを思う心
↑ クリックで拡大 ↑

※「喜多村」はビジネスネームです。地元紙なので本名で書いてます。

佐渡ヶ島は田舎です。
巷の噂のように「信号が1個しかない」とか「テレビの電波が届いていない」とかいうことはありませんが、少なくとも都会ではないです。
島国ではありますが、中に入ってみると、「ああ、田舎にきたなぁ」と思う程度に、よく見るタイプの田舎です。
巨大な島なので、田舎具合は地域によって「見たことのあるような、どこかの郊外」程度の田舎と、「見たことないくらいにすごい田舎」があります。
ガソリンが日本一高いのと、新聞の朝刊が届くのが遅い以外は、住んでいれば、まぁ普通の田舎です。

こちらのレポートがとてもよく佐渡ヶ島を書き出してくれていますので、是非読んでみてください。
■@nifty:デイリーポータルZ:初めての佐渡島

私も今でこそ佐渡ヶ島のお店で頑張っていますが、小さい頃から佐渡が大好きだったわけではありません。思春期の頃までには、人はなんらかの「田舎の劣等感」を抱くもののように思います。
都会ならできることが、田舎ではできない。
その逆ももちろんあるのですが、成長著しい時期の子供たちにとって、刺激もチャンスも少ない田舎が恨めしい時期があるのです。
甲子園を目指す少年たちが、佐渡から出て新潟の高校に入学するように。
ここでは出来ないことがあるから、故郷を捨てて都会へ出る。
これは、きっとどこの田舎町でも言えることだと思います。

都会へ出ると、若者らしい活動や仕事のほうが大事ですし、思春期のコンプレックスも解消されていないうちは帰省もしなかったりする。
親離れであり、田舎離れであり、人の成長過程でしごくまっとうなことだと思います。
そして、年を重ねるにしたがって、そういう心の中のモヤモヤが消えちゃって、田舎が懐かしくなるのよね。

島外の方に佐渡が好きだと言ってもらうと、うれしい反面、複雑な心境になります。
いいところもあるけれども、ほんとにただの田舎だからね…。
そこまで好いていただいて、申し訳ないっ。
とすら、思います。

でも、島外の人が「佐渡のこんなところが好き」といってくれる言葉の中こそに、佐渡ヶ島の活性化のヒントがあるような気がします。
中にいると、自分の置かれている環境の魅力はわからないものですから。

新潟日報「晴雨計」